あなたは患者さんに「どうやったら症状が治っていくのか?」を説明できますか?
こんにちは。疲労回復整体講師の岡村です。
今日は「30年ずっと首の詰まりがある」という症状をお持ちの方を施術した動画を紹介した後、
「なぜ、症状が治っていくのか?」を患者さんに説明できるようになる整体理論について、詳しく解説したいと思います。
・患者さんに何をどう話したらよいか分からない⋯
・根本から改善する施術の組み立て方を知りたい
・首の詰まり感がなかなか取れない⋯
・慢性的な症状が何をやっても取れない⋯
という方には参考にと思いますので、まずは動画をご視聴ください。
帝王切開が原因!?30年治らない【首の張り】を劇的改善!
いかがだったでしょうか。
怪我や手術などの後というのは、周辺組織が必ず癒着を起こします。
体は”ファシア(Fascia)”と呼ばれる膜組織で連結しているので、
どこかが癒着を起こすと全身を引っ張る力が働きます。
ボディースーツのような服を着ている状態を想像してみてください。
どこかを摘んでねじると、その張力によって全身にテンションがかかるのがイメージできると思います。
体の補正機能
体はそれよりももっと複雑かつ高性能になっていて、その引っ張る力を相殺できる”補正機能”が備わっています。
特に、骨盤や胸骨による補正機能の役割が重要で、これらが1箇所にダメージがいかないように
クッションのような役割をすることで体にかかる負担を軽減しています。
また、全身に張り巡らされた”固有受容器”と呼ばれるセンサーを介して
重力に対応できるように反射的にバランスをとったり、
Aが疲れたからBが出てきて補助する、Bが疲れたからCが出てきて補助する
といったように全身が庇いあって一つの体として機能しています。
こういった補正機能には「キャパ(容量)」があって、
体にかかる負担が大きくなればなるほどキャパは小さくなっていきます。
また、十分な睡眠が取れてなくて回復できない状況が続いても、キャパがなくなっていきます。
そうなってくると、補正機能が使えなくなってきて、もともと体が持っていた問題を補正できなくなり、
体の弱い部分に負担がかかり続けることになります。
その結果、負担がかかり続けた組織は損傷し、炎症を起こし、痛みなど症状が出てきます。
体は自らを休息させて治すために”アラート”を出して「動くな、休め」と訴えてくるわけですね。
治るための環境設定
疲労回復整体がやっているのは、この補正機能のリセットであり、
損傷したところに負担がかからない状態を作る「治るための環境設定」です。
その場で症状が取れたからと言って安心はできません。
一時的に損傷した部位にかかる負担が減ったからと言って
損傷している部位が完全に治癒したわけではないからです。
生活の中でまたそこに負担がかかってくると
「治るための環境設定」が崩れてしまい、また炎症を起こすこともあります。
ですから、定期的に来院してもらって体の状態を観察(検査)することで
「生活の中でどれくらい体に負担がかかっているか」
「どういったものが体に負担をかけているか(原因)」を把握していくことが重要です。
体に負担をかけている大きな要素を取り除くことで早期改善に繋がるケースもありますし、
それを取り除かないとなかなか治っていかないケースもあります。
回復するまでの時間を考える
また、組織の損傷レベルが低いものであれば、
施術後痛みが取れてその後も順調に回復していくものも多いですが、
組織の損傷レベルが高いものであれば、
施術しても痛みが取れず、痛みが引いてくるまでに時間を要するものも多いです。
擦り傷、切り傷などの外傷であれば、どれくらい深い傷なのか見れば分かりますが、
我々が治そうとしているのは”中の傷”なので
外から見ても普通は損傷レベルが判断できません。
しかし、疲労回復整体で使っている検査法は
その損傷レベルをざっくり判断できるものがあります。
「損傷レベルを判断する検査法」についてはまた別の回に解説しますが、
これができると、施術する前に
「こういう状況なので完全に治るまでは時間がかかると思います」
と患者さんにしっかり説明することができるようになります。
事前に「今日は痛み取れなさそうだな」と分かっていれば
施術後に痛みが取れなくても焦ることもありませんし、
患者さんにも事前に共有しているので信頼関係が構築できていれば
その先の施術プランを提示できます。
”なんとなく施術する”のではなく”分かって施術する”ができるようになると、
施術がより楽しくなりますし、患者さんからより信頼されやすくなると思います。
是非参考にしてみてください。
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